平成13年度、問題回答集21〜30

【No.21】
建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 幅員4m未満の道路は、建築物の敷地と道路との関係において、道路とみなされることはない。

2 第一種低層住居専用地域内においては、高さが10mを超える建築物を建築できる場合はない。

3 建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合は、都市計画において定められた数値以下でありさえすればよい。

4 商業地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物については、建築面積の敷地面積に対する割合の制限を受けない。



正解 4

1 × 幅員4m未満の道路であっても、特定行政庁が指定したものについては建基法上の道路とみなされる(建基法42条1項、2項)。

2 × 第一種低層住居専用地域内の高さ制限は10m又は12mであるから、12mと指定された場合には10mを超える建築物も可能である。また、特定行政庁の許可があれば、この制限を超えることもできる(建基法55条1項、3項)。

3 × 本肢の記述は容積率に関するものであるが、容積率は都市計画で定められるほか、前面道路の幅員によっても制限される(建基法52条1項)。したがって本肢のようにいうことばできない。

4 ○ 建ぺい率の限度が10分の8とされている地域内であって、かつ、防火地域内にある耐火建築物の場合には、建ぺい率の制限は適用されない(建基法53条5項1号)。

【No.22】
土地区画整理法における土地区画整理事業に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 施行者が、道路法にいう道路の用に供する土地を、道路管理者の了解を得ることなく造成した場合でも、当該道路管理者は、施行者に対して、その造成費用の全部を支払わなければならない。

2 施行者は、仮換地の指定を行うに当たっては、従前の宅地について抵当権を有する者に対して、仮携地について仮にその目的となるべき宅地又はその部分を指定しなければならない。

3 換地処分があった場合、従前の宅地に存した未登記及び未申告の借地権は、その公告があった目が終了した時において消滅し、従前の宅地とみなされる換地について存続することばない。

4 土地区画整理組合が成立した場合において、施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者はすべて組合員となるが、施行地区内の借家人は組合員とはならない。



正解 4

1 × 土地区画整理事業の施行者が、道路管理者の了解なしに道路法にいう道路の用に供する十地を造成した場合には、道路管理者は、造成費の全部を支払う必要はない。

2 × 仮換地について仮にその目的となる宅地又はその部分を指定しなければならないのは、従前の宅地について使用収益する権利を有する者に対してだけである(区画法98条1項)。従前の宅地について祇当権を有する者は、その使用収益権は有していない。したがって指定の必要はない。

3 × 従前の宅地に存した未登記及び未申告の借地権は、個人施行者以外の施行者はこれを存しないものとみなして換地処分をすることができるだけであって、当然に消滅するわけではない(区画法85条5項)。これらの借地権についても、従前の宅地とみなされる換 地が定められれば、存続することになる(同104条2項)。

4 ○ 土地区画整理組合が成立した場合には、施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者はすべて組合員となる(区画法25条1項)。しかし、施行地区内の建物の借家人は組合員とはならない。


【No.23】
農地法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 1現況は農地であるが、土地登記簿上の地目が「山林」である土地を住宅建設の目的で取得する場合には、農地法第5条の許可を要しない。

2 農地法第3条又は第5条の許可を要する農地の権利移転について、これらの許可を受けないでした行為は、その効力を生じない。

3 市街化区域内の農地を耕作目的で取得する場合には、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第3条の許口Jを要しない。

4 農地法第4条の許可を受けた農地について、転用工事に着手する前に同一の転用目的で第三者にその所有権を移転する場合には、改めて農地法第5条の許可を要しない。

正解 2

1 × 土地登記簿上の地目が何であれ、現況が農地であれば、農地法上は農地として扱われる(農地法2条1項)。本肢の場合には、農地を転用目的で取得することになり、農地法5条の許可を受けなければならない。

2 ○ 農地法3条、5条の許可を要する場合に、許可を受けないで行った行為は無効である(農地法3条4項、5条3項)。

3 × 市街化区域内の農地を転用目的で取得する場合には、農業委員会に届出をすれば5条許可を要しない。また、市街化区域内の農地を転用する場合にも、同様の手続きをすれば4条許可を要しない。これは、市街化区域内は建物を建てるべき区域であるから、農地 を転用することが望ましいという趣旨からである。しかし、本肢のように市街化区域内の農地を農地として取得するのであれば、この趣旨とは無関係であるから、手続きを簡略化する規定は存在しない。

4 × 4条許可を受けた場合でも、本肢のような場合には転用目的での権利移動にあたり、改めて5条許可を要する。





【No.24】
次の記述のうち誤っているものはどれか。

1 宅地造成等規制法によれば、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の請負人は、工事に着手する前に、原則として都道府県知事の許可を受けなければならない。

2 生産緑地法によれば、生産緑地地区内において建築物の新築、改築又は増築を行おうとする者は、原則として市町村長の許可を受けなければならない。

3 河川法によれば、河川保全区域内において⊥作物の新築又は改築をしようとする者は、原則として河川管理者の許可を受けなければならない。

4 流通業務市街地の整備に関する法律によれば、流通業務地区において住宅を建設しようとする者は、原則として都道府県知事の許可を受けなければならない。



正解1

1 × 宅地造成工事規制区域内で行われる宅地造成について、都道府県知事の許可を受けなければならないのは造成主であって、工事請負人ではない(宅造法8条1項)。

2 ○ 生産緑地法によると、生産緑地地区内において建築物の新築、改築文は増築を行おうとする者は、市町村の許可を受けなければならない(生産緑地法8条1項)。

3 ○ 河川法によれば、河川保全区域内において建物の新築又は改築をしようとする者は、原則として河川管理者の許可を受けなければならない(河川法55条1項2号)。

4 ○ 流通業務市街地の整備に関する法律によれば、流通業務地区において住宅を建設しようとする者は、原則として都道府県長の許可を受けなければならない(流通業務市街地の整備に関する法律5条1項)。




【No.25】
A所有の都市計画法による市街化区域内の宅地甲地(面積250nj)を、Bが取得した場合における次の記述のうち、正しいものはどれか。


1 Bが甲地を盛土したうえで住宅を建築しようとするときには、都市計画法第29条の許可(開発許可)を受けなければならない。

2 甲地が都巾計画法による第一種住居地域に指定されているときは、建築基準法の規定によると、Bは、甲地に住宅の一部を喫茶店(店舗面積150nう)として使用する建築物を建築することができる。

3 甲地にA所有の住宅が建っているとき、BがAに対してこれを除却するよう求めるためには、民法の規定によると、Bは、甲地の所有権移転登記を完了していなければならない。

4 甲地と公道との間が建築基準法第42条第2項の規定により道路とみなぎれる私道(敷地はA所有)のみにより接続しているときには、Bは、甲地に住宅を建築する目的で同法第6条第1項の確認を受けるためには、当該私道の通行についてのAの承諾を必要とする。



正解 2

1 × 盛土は土地の形質の変更にあたり、本肢の行為は建築物の建築の用に供する目的で行う土地の形質の変更に該当する開発行為である。しかし、開発行為であっても市街化区域内で行う場合には1,000rパ未満であれば許可を要しない(都計法29条1項)。

2 ○ 第一種住居地域内は、喫茶店などの一定の飲食店や店舗の建築は、床面積500ni以内のものであれば可能である(建基法48条)。

3 × 本肢は、甲他の売買契約の当事者間の問題である。登記はあくまで第三者対抗要件であり、契約の当事者間の問題に関しては無関係である。

4 × 住宅を建築する敷地について、接している道路が私道であっても、その私道の所有者の承諾は不要である。建基法上の道路には私道も含まれる。


【No.26】租税特別措置法第41条の5の特定の居住用財産の買換え等の場合の譲
    渡損失の繰越控除に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 譲渡資産とされる家屋については、譲渡をした年の1月1日における所有期間が10年を超えるものであり、かつ、その居住の用に供していた期間が10年以上であることが適用要件とされている。

2 買換資産とされる家屋については、租税特別措置法第41条の住宅侶人令等を有する場合の所得税額の特別控除の適用を受けないことが適用要件とされている。

3 買換資産とされる家屋については、譲渡をした日から同H以後3年を綽過する日の属する年の12月31日までに取得するものであることが適用要件とされている。

4 譲渡資産とされる家屋については、居住の用に供しているもの、又は居住の用に供されなくなった日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡されるものであることが適用要件とされている。



正解 4

1 × 本肢に記述されている要件は、特定の居住用財産員換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用を受ける際の要件である。特定の居住用財産買換えの場合の譲渡損失の繰越控除の適用要件ではない(板持法36条の2第1項1号)。

2 × 特定の居住用財産買換えの場合の譲渡損失の繰越控除の特例と住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例(住宅ローン控除)は重複して適用を受けることができる。

3 × 特定の居住用財産買換えの場合の譲渡損失の繰越控除の特例の適用を受ける場合の要件は、床面積要件(50u以上)、譲渡の日の翌年12月31日までの取得であり、かつ、取得の日から翌年12月31日までに居住の用に供するか、供する見込みであることである。

4 ○ 譲渡資産とされる居住用財産については、現に居住の用に供しているもの、又は、居住の用に供されなくなった日から3年を経過するHの属する年の12月31日までに譲渡されるものであることが要件となる。


【No.27】
印紙税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 地方公共団体であるA市を売主、株式会社であるB社を員主とする土地の譲渡契約書2適に双方が著名押印のうえ、1通ずつ保存することとした場合、B社が保存する契約書には印紙税が課されない。

2 「平成16年5月1日作成の土地譲渡契約書の契約金額を1億円から9,000万円に変更する」旨を記載した変更契約書は、契約金額を減額するものであるから、印紙税は課されない。

3 土地の賃貸借契約書で「賃借料は月額10万円、契約期間は10年間とし、権利金の額は100万円とする」旨が記載された契約書は、記載金額1,200万円の土地の賃借権の設定に関する契約書として印紙税が課される。

4 給与所得者である個人Cが生活の用に供している土地建物を株式会右上であるD社に譲渡し、代金1億円を受け取った際に作成する領収書は、金銭の受取書として印紙税が課される。



正解1

1 ○ 国等が作成した文書は非課税である(印紙税法5条)。そして、国等と国等以外の者が契約を締結し、互いに契約書を保存する場合には、同等が保存する契約書は国等以外の者が作成した文書とみなされ、国等以外の者が保存する契約書は国等が作成した文書と みなされる(同4条5項)。したがって、本肢の場合のB社が保存する契約書は、国等が作成した文書とみなされ、印紙税は課税されない。

2 × 本肢のような変更契約書は、金額の記載のない文書とみなされる。したがって印紙税は200円が課される(印紙税法別表1、課税物件表の適用に関する通則4ニ)。

3 × 土地賃借権の設定契約書の課税標準となる文書記載金額は、契約に際して交付される、後日返還を予定しない金銭の額である。したがって、礼金や権利金の額が課税標準とされ、本肢の場合には、権利令の額である100円が課税標準となる。

4 × 営業に関する領収書は印紙税の課税文書であるが、営業に関するもの以外は課税文書とはならない。本肢の場合には、給与所得者が生活の用に供している上地を譲渡したのであるから課税対象とはならないのである。



【No.28】
 不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 不動産取得税は、不動産の取得に対して、取得者の住所地の都道府県が課する税であるが、その徴収は普通徴収の方式がとられている。

2 平成18年7月に中古住宅とその敷地を取得した場合、当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から1/2に相当する額が減額される。

3 土地に定着した工作物又は立木はそれ自体では不動産取得税の課税対象とはならないが、土地と同時に取引される場合には、不動産取得税の課税対象となる。

4 家屋の改築により家屋の取得とみなぎれた場合、当該改築により増加した価格 を課税標準として不動産取得税が課税される。



正解 4

1 × 不動産取得税は、その不動産の取得者の住所地の都道府県が課すのではなく、不動産の所在する都道府県が課すのである。

2 × 宅地評価土地については、その課税標準を固定資産税課税台帳に登録された価格の2分の1に相当する額とする特例はあるが、税額そのものを減額するわけではない。

3 × 不動産取得税は不動産の取得に対して課される税であるが、地方税法上、不動産とは土地及び家犀をいう。したがって、立木は土地と同時に取引される場合であっても不動産収得税の課税対象とはならない。

4 ○ 家屋の改築により家屋の取得とみなした場合には、その課税標準は、当該改築により増加した価格である。



【No.29】
不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 不動産の価格を求める鑑定評価の手法は、原価法、取引事例比較法及び収益還元法に大別されるが、鑑定評価に当たっては、案件に即してこれらの二手法のいずれか1つを適用することが原則である。

2 取引事例比較法とは、まず多数の取引事例を収集して適切な事例の選択を行い、これらに係る取引価格に必要に応じて事情補正及び時点修正を行い、かつ、地域要因の比較及び個別的要因の比較を行って求められた価格を比較考慮し、これによって対象不動産の試算価格を求める手法である。

3 収益還元法は、文化財の指定を受けた建造物等一般的に市場性を有しない不動産も含めすべての不動産に適用すべきものであり、自用の住宅地といえども賃貸を想定することにより適用されるものである。

4 賃料の鑑定評価において、支払賃料とは、賃料の種類の如何を問わず貸主に支払われる賃料の算定の期間に対応する適正なすべての経済的対価をいい、純賃料及び不動産の賃貸借等を継続するために通常必要とされる諸経費等から成り立つものである。



正解 2

1 × 不動産の価格を求める手法としては、原価法、取引事例比較法、収益還元法の3種があるが、鑑定評価にあたっては、この3種の手法のいずれか1つではなく、3種を併用すべきである。

2 ○ 本肢は取引事例比較法の意義を述べたものとして正確な記述である。

3 × 収益還元法は、自用の住宅地については賃貸した場合を想定することにより適用が可能であるが、文化財の指追を受けた建造物等一般的に巾場性を有しない不動産には適用されない。

4 × 支払賃料とは、各支払時期において支払われる賃料をいう。本肢の記述は、実質賃料に関する記述である。


【No.30】
次の記述のうち、宅地建物取引業法の免許を受ける必要のないものはどれか。

1 建設業法による建設業の許可を受けているAが、建築請負契約に付帯して取り決めた約束を履行するため、建築した共同住宅の売買のあっせんを反復継続して行う場合

2 地主Bが、都市計画法の用途地域内の所有地を、駐車場用地2区画、資材置場1区画、園芸用地3区画に分割したうえで、これらを別々に売却する場合

3 地主Cが、その所有地に白らマンションを建設した後、それを入居希望者に賃貸し、そのマンションの管王里をCが行う場合

4 農家Dが、その所有する農地を宅地に転用し、全体を25区画こ造成した後、宅地建物取引業者Eに販売代理を依頼して分譲する場合



正解 3

1必要
  本肢の場合のAは、建物の売買の媒介を反復継続して行っており、宅建業に該当する。建設業の許可を受けているか否かは無関係である(宅建業法2条)。

2 必要
  用途地域内の土地は、道路、公園、河川、広場、水路等の公共施設の用地として現に供されているもの以外はすべて宅建業法上の宅地に該当する。これをそれぞれに区画割りして売買する行為は宅建業に該当する(宅建業法2条)。

3 不要
 本肢のCが行った行為はいずれも宅建業に該当するものではなく、Cは免許を受ける必要はない。

4 必要
  本肢の土地は宅地として吸引される土地(宅地見込み地)に該当し、これを区画割りして分譲する行為は宅建業に該当する。また、Dは宅建業者Eに販売代理を依頼しているが、代理人Eが行った代理行為の効果はすべて本人であるDに及び、D自身が行った行為ということができる。したがって、Dは宅建業に該当する行為を行っており、免許が必要である。